title. project 3-4『水面 みなも 』

光悦の黒茶碗には『雪沓』『くいちがゐ』『朝霧』『楽天』『水翁』、、といった一群がある。

厚手で背が低い所謂沓形の黒楽群。

どちらかと言うとぼってりした印象で、他の茶碗群と比べると、正直いまひとつ魅力がわからなかった。

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そこで、試しに雪沓の口造りを取り入れた。

すると正面と、そこから120度ほどの場所にある折れ込みが、ちょうど抱え持ちをしたときの親指のレストになった。

さらに、お茶が点てやすい深さと広さである。

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​一見地味だけど、点てやすく飲みやすい、そんな茶碗群だったのかもしれない。