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title. project k-7『寅香合』

date. 2022

city. Tokyo

type. 樂・電気

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36年に一度の五黄の寅年だった2022年。

年男でもあったので、2021年暮れから正月に使うつもりで虎型の香合を作り始めた。

粘土である程度の形を造ってから彫り進めていく。

 

これまで個人的には、干支の道具は玩具やご当地土産のようなものが多いと感じており、あまり心惹かれてこなかった。

インターネットで寅の香合を調べても、かなりデフォルメされているか、虎様に着色されたものが多くヒットする。

​基本的にめでたいものなので、ポップでポジティブなものであることには異論はないが、いまいち惹かれない。

変にデフォルメするのではなく、虎という生き物自体がもつ可愛さを表現したいと思った。

今度は虎の画像を検索し、さすがはネコ科、猫のように伸びをしている写真を何枚も見つけた。

香合ということで大体5cm四方までには収めたいので、すこしだけ頭身をデフォルメしつつ、全身の動きを表現していく。

虎の象徴である縞を入れればある程度「虎だ」と伝わるが、尻尾や顔など、他のネコ科の動物と区別できるよう造形していった。

京都黄土と稲荷山黄土をある割合で混ぜ、下地に塗る。

続けて薄いコバルトを塗ってから透明釉をかける。

現代の香合は、内側もきれいに施釉してしまい少し味に欠けるので、施釉箇所を調整している。

身と蓋は別々に、三角錐状のトチと丸トチを使い分けて電気窯で焼成した。

​全体に黄色がかった色味になり、溝の部分は色が濃くなっており、造形に素直に合った色となった。

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