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2024/05/ 16 UPDATED!
title. project 3-23 灰焼締碗
date. 2023
city. Tokyo
type. 樂
size. 135mm(d)×80mm(h)



この春、或る江戸期の赤樂の平茶碗に出逢った。
その茶碗は高台脇がうねるように激しく造形されているにも拘らず、内側の見込みの印象はそれほど激しくなかった。
また全体の重さや重心もおかしくなく、不思議に思った。
実は茶溜まりのように見える盛り上がった渦巻きが、視覚的にも形状的にも、裏の激しい造形を吸収するように鎮めていた。
その気づきの感動と、春先に小石川後楽園を歩いていて見つけた古井戸の造形、建築や庭園造形などが意識の中で渾然一体となった状態で、手の中で形を作った。
香合や茶入で実験していた釉薬と焼き方を適用し、炭の上に直接置いた状態で何度も上下や向きを変えて内外の焼きを調節して焼成した。
見込みを中心に虹色に光るラスターが掛かり、面白い風合いとなっている。
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